No.340 - 中島みゆきの詩(20)キツネ狩りの歌
今回は「中島みゆきの詩」シリーズの続きですが、No.64「中島みゆきの詩(1)自立する言葉」の中で一部を引用した《キツネ狩りの歌》を取り上げます。この詩は、数ある中島作品の中でも最も "不思議な" というか、解釈にとまどう詩の一つだと思うからです。
なお、中島みゆきさんの詩についての記事の一覧が、No.35「中島みゆき:時代」の「補記2」にあります。
キツネ狩りの歌
《キツネ狩りの歌》は、7作目のオリジナルアルバム「生きていてもいいですか」(1980)第3曲として収録されている楽曲で、その詩は次のようです。
《キツネ狩りの歌》
キツネ狩りにゆくなら気をつけておゆきよ
キツネ狩りは素敵さただ生きて戻れたら
ねぇ空は晴れた風はおあつらえ
あとは君のその腕次第
もしも見事射とめたら
君は今夜の英雄
さあ走れ夢を走れ
キツネ狩りにゆくなら気をつけておゆきよ
キツネ狩りは素敵さただ生きて戻れたら、ね
キツネ狩りにゆくなら酒の仕度も忘れず
見事手柄たてたら乾杯もしたくなる
ねぇ空は晴れた風はおあつらえ
仲間たちとグラスあけたら
そいつの顔を見てみろ
妙に耳が長くないか
妙にひげは長くないか
キツネ狩りにゆくなら気をつけておゆきよ
グラスあげているのがキツネだったりするから
君と駆けた君の仲間は
君の弓で倒れてたりするから
キツネ狩りにゆくなら 気をつけておゆきよ
キツネ狩りは素敵さ ただ生き…