No.212 - 中島みゆきの詩(12)India Goose
前々回の No.210「鳥は "奇妙な恐竜"」では恐竜から鳥への進化に関する最新の研究成果を紹介しました。その中で、鳥は恐竜から引き継いだ "貫流式" の肺をもっていて、極めて効率的に酸素を吸収できることを書きました。その証拠に、ヒマラヤ山脈を越えて渡りをする鳥さえあります。そして全くの余談として、中島みゆきさんがヒマラヤ山脈を越える "インド雁" をモチーフにして作った曲《India Goose》に触れました。
「恐竜から鳥への進化」と「中島みゆき」は何の関係もないのですが、このブログでは過去に12回、中島みゆきの詩について書いているので、思わず余談を書いたわけです。そこで《India Goose》という詩についてです。
なお、中島みゆきさんの詩についての記事の一覧が、No.35「中島みゆき:時代」の「補記2」にあります。
インド雁
まず India Goose とは何かですが、そのまま訳すと "インドの雁がん、ないしは鵞鳥" で、これは「インド雁(学名 Anser Indicus)」という鳥のことです。学名の Anser は雁、Indicus は "インドの" という意味なので、英訳すると India Goose になります。ただし英語ではインド雁のことを "Bar-headed goose" と言います。名前のごとく頭に黒い縞(=bar)があるのが特徴で、他の雁とはすぐに見分けられます。
インド雁
(Wikipedia)
インド雁はモンゴル高原が繁殖地で…