No.204 - プロキシマ b の発見とスターショット計画
今まで科学雑誌「日経サイエンス」の記事に関する話題を何件か書きました。振り返ってリストすると以下の通りです
No. 50絶対方位言語と里山
No. 70自己と非自己の科学(2)
No.102遺伝子組み換え作物のインパクト(1)
No.105鳥と人間の共生
No.16910代の脳
No.170赤ちゃんはRとLを聞き分ける
No.177自己と非自己の科学:苦味受容体
No.178野菜は毒だから体によい
No.184脳の中のGPS
日経サイエンス 2017.5
なぜ科学に興味があるかというと、科学的な知見が人間社会の理解に大いに役立つことがあると思うからです。その観点でリストをみると、ほとんどが生命科学の記事であることに気づきます(No.50、No.105以外の全部)。また No.50(絶対方位言語)は心理学の話(人間の認知のしくみと言葉の関係)、No.105は人類学の話なので、これらのすべては「生命・人間科学」と一括できます。「生命・人間科学」の知見が人間社会の理解に役立つのは、ある意味では当然でしょう。
しかし「生命・人間科学」とは全く違う分野のサイエンスが社会や人間の理解につながることもあると思うのです。その意味で、今回は全く違った分野である天文学・宇宙物理学の話を書きたいと思います。最近の「日経サイエンス 2017年5月号」に掲載された記事にもとづきます…